第8回 「証拠金と追証」だけはしっかりルールを理解しろ

最後になりますが信用取引と先物取引をする時に「現物取引」と最も異なる部分が「証拠金」の概念です。信用取引についてここでは個別銘柄への投資となるので説明は省きますが考え方は先物と同じです。
この証拠金についてはルールなので理屈がどうのこうのと考える前に絶対に覚えてください。各証券会社によって若干ルール異なる箇所もあるのでご自分の証券会社のルールを不明点が無くなるまで理解してから実際の取引をスタートしてくださいね。
くれぐれも中途半端な理解で取引をスタートしないでください。ここがとっても重要なポイントとなります。

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証拠金の概念

「日経225先物」を取引する場合には最低単位である1枚を買ったり、売ったりする時に必要な資金は「日本証券クリアリング機構」が決めるSPAN(スパン)パラメーターに左右されます。この値は毎日一定では無く原則は毎週最終営業日に翌週のパラメーターを決定して発表されます。ただし相場が急変した場合にはその日の引け後に再計算して翌営業日から適用されることもあります。これは相場のボラが低い時は下がり、ボラが高いと上がります。これは魚の名前ではなくてボラティリティ(Volatility)と言って価格の変動の度合いを示す指数です。
SPANパラメーターを元に各証券会社は必要な証拠金を算出して発表します。2017年7月3日の場合は「日経225先物」1枚に660,000円の証拠金が必要と発表されています。

また相場が安定せずに荒れている時は各証券会社によって数字は変わりますが掛目(かけめ)と言って必要証拠金に1.2倍、1.3倍した証拠金が必要と突然発表されます。前述の必要証拠金660,000円は掛目が1倍(100%)の時であって「今日のナイトセッションから証拠金792,000円で掛目1.2倍(120%)となります」って普通に発表されます。

具体的に解説します
・ラージサイズ20,000円で1枚買建てで持っていた
・必要証拠金は690,000円です
・掛目は100%とします

19,900円まで100円下落した場合は
評価損 (19,900円-20,000円)×1,000倍×1枚=▲100,000円
受入証拠金 690,000円-100,000円=590,000円として計算されるので評価損の分だけ追加で現金を入金しなければなりません。

仮に100万円を入金していた場合は最初は31万円の余裕があったのですが21万円しか余裕が無い状態となっていることを理解しておいてください。
ここで、さらに掛目の変更が発表されるとどうなるでしょう。
・掛目1.2倍(120%)となった場合は
・必要証拠金が792,000円
・評価損が100,000円
・合計で892,000円なので余裕は108,000円しか無くなります。
翌日さらに110円下がった場合は追証確定となりますよね。

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こんな状況はザラにありますので100万円程度の資金でラージは止めなさいと言ってるのです。ミニであれば上記の1/10ですので余力はたっぷりあります。

不幸にも追証が発生した場合は

ネット証券の場合は追証が発生しても証券マンから電話などありませんので注意してください。だいたい16時ぐらいには追証の有無が判明しますが、残念にも発生した場合は不足額をだいたい翌営業日の15:00(証券会社によって異なります)までに入金して解消しないと入金期限の翌営業日に全ての建玉が証券会社により強制的に決済され、それ以降は新規の取引ができなくなります。
ここでも「逆指値」はとても重要な働きをします。自分の思惑と相場が逆に動くことは普通にあります。でも証拠金を事前に預けているから損があっても証拠金が無くなるだけでしょ?
違うのですよ。一定の額以上逆に動いた場合は証拠金でカバーできる範囲内で反対売買をして決済しない限り追加で証拠金を納めなければならないルールとなっています。この追加で証拠金を入れなくてはならない状態を「追証(おいしょう)発生」といいます。証拠金の預け入れ額が少なくて大きく反対に動いた場合は一日で追証が発生することはラージサイズでは良くありますよ。
滅多に無いとは言え1日で400円逆に動いたとします。
・終値が19,600円
・必要証拠金は690,000円
・評価損は400,000円
合計で1,090,000円ですよね、100万円入金していても9万円不足してますよね。しょうがないので10万円を追加で入金することにするとします。証券会社には合計で110万円を入金したことになりますよね。翌日に少し反発して19,650円でようやく決済(損切り)したとすると35万円の損失が確定します。証券会社には110万円-35万円で75万円しか残っていないことになりますよね。
必要証拠金は69万円でしたよね。掛目が1倍(100%)としても余裕は6万円しかないことになります。このまま再挑戦して参加する場合は余裕が6万円というと日経平均が60円変動しただけで再度追証発生ですよね。しかも最初の予算から追加で10万円投入しています。
こんなやり方をしていたら小遣いどころかあっという間に本当に僅かな蓄えを全て失くしてしまいますよ。このパターンで決済して損失を確定せずにSQまでに再度20,000円を超える可能性も無いとは言えません。しかし、更に下落した場合はもう取り返しのつかない最悪の事態となるのは想像できますよね。
資金の管理さえできていればマーケットはいつでも開いてるのでまた参加することはできます。熱くなってしまうと思いますが資金管理はとても重要なことですので「逆指値」を使うことを絶対に習慣にしてください。
私が初心者にまず伝えたい最も大切なことは「資金管理」と言っても過言ではありません。マーケットはいつでも開いているので精神状態を落ち着かせてから再挑戦すればいいじゃないですか?サラリーマンという大きな保険がありますから生活はできます。リスクコントロールができれば怖くないですから、余計なことに時間を使うより日経ミニでお小遣いを是非みんなで増やして人生を楽しみましょう!!

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