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第4回 配当狙いの現物株投資は安全なのか?その危険性を知れ

OLさん
こうたろう!!株って配当金が貰えるのよね?この方法なら私は何もしないでお金がお金を稼いでくれるのよね?

こうたろう
そうだね。配当金を狙うのは悪くない方法だと思うよ。だけど月に3万円のお小遣いを稼いでくれるためには結構な資金が必要だけど貯金あるの?

OLさん
結構な額っていくらぐらいなの?

こうたろう
3%の利回りがある銘柄と仮定すると1,800万円だね

OLさん
そんなに持ってる訳ないよ!!バカじゃない?

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配当金狙いは悪い方法ではないが…

確かに配当金はお金にお金を稼いでもらう方法としてはアリだと思います。しかし、この方法はそもそもある程度の資金が無いとたいした額の配当金を受け取ることはできません。3%の配当利回りがある銘柄だったとすると1,800万円の現金でその株を購入した場合は年間で54万円を受取れる計算になります。1ヵ月だと45,000円ですよね。お小遣いとしてはどうでしょうか?何もしなくて寝てても入ってくるので満足ですか?私はもちろん大満足です 😀
実際にはここから所得税+復興特別所得税+住民税の合計20.315%が税金として引かれるので手取り約36,000円です。どうですか?時給1,000円のバイトで1日3時間、週3日働く場合と同様の金額を配当で得ることが出来ますね。素晴らしいですよね!!イイ方法ですよね!!ただし1,800万円の自由に使える現金があった場合の話です。

「配当利回り(会社予想)」は簡単に検索できるのでヤフーファイナンスで調べてみましょうか?皆さんも良く知っている会社を上位から少しだけ紹介すると
・日産自動車(7201)は4.60%
・大塚家具(8186)は4.39%
・SANKYO(6417)は4.15%
・積水ハウス(1928)は3.91%
・NTTドコモ(9437)は3.87%
・三井住友フィナンシャルグループ(8316)は3.81%
※()内は証券(銘柄)コードと言って上場している会社に対して付与される4桁の数字
などがあります。ここでは全てを紹介できないですが3%以上の配当を予定している会社は約300社あります。興味があったら自分で確認してみてください。4%の利回りなら3%の場合と同じ額を受取るには1,350万円あれば54万円が手に入る計算となります。ハードルは少し下がりましたね。

仮にですが、購入後はがっちりホールドして配当金を堅実に受け取る方法の安全性はどうなのでしょうか?配当金を毎年受取るということはその株を長い間持ち続ける必要があります。つまり、4%で計算しても1,350万円の現金を株と交換してしまいますがチャレンジしてみますか?もちろんリスク分散することは絶対なので2~3社に別けて分散投資することにはなりますが…

配当金狙いに潜むリスクを知ること

配当狙いには落とし穴があります。判りますよね?株価が下落する可能性があります。投資額が1,800万円だった場合は仮に10%下落した場合は180万円の損失が発生する可能性があるので私は配当狙いはリスキーでおすすめできないですね。
でも、お家騒ぎのあった大塚家具は別として、日産自動車や積水ハウス、ドコモや住友銀行になにかあるならその時は日本経済は全て終わってるでしょ?
と考えるのか、タカタのように上場廃止にまでならなくても東芝のように大きく下げる可能性はあるかも知れないと考えるのか?

代表的な例として2011年3月11日に発生した「東日本大震災」の東京電力について少しだけ紹介しておきます。震災前までは電力株とは高い配当利回りの割には景気にも左右されず価格が安定しているので低リスクで大きな配当をもらえる業種として人気でした。しかも東京電力は電力株のトップであり関東地方の電気を独占して供給していて誰しも「超安定株の東電が暴落などありえないし、赤字決算をして配当金が無配になることも無い」と思っていました。この先は判りますよね?
2007年に高値4,500円程度まで上昇した後は2,000円台の前半で推移していて震災の前日は2,121円でしたが、震災によって一気に500円を割り込みました。高値で買った人は試算は1/9になり、2,000円で買った人は1/4になりました。上記の1,800万円の例であれば
1/9なら1,800万円→200万円ですよ
1/5でも1,800万円→450万円ですよ
ショックでしたよね。超安定企業の代名詞でもあった東電が一時は120円まで下がりました。執筆時点では(2017年7月10日の終値)460円ですが震災前の2,000円台に戻るのはいつ頃でしょうか?

配当については震災前は1株あたり60円だったので3%の利回りでした。1,800万円の東電株で上記の通り年間54万円の配当を受取ることができました(税引き前)。「定期預金するぐらいなら電力株を買え」とさえ言われていました。しかし、業績は一転して巨額の賠償金、廃炉費用、公的資金の返済などで赤字決算となり2011年から2017年までずっと無配となっています。
無配とは、つまり0円です。
もし、もっと大きな金額を投資して東電株だけの配当金で生活をしていたら2011年から収入はずーっと0円ですよ。さらに投資資金は立ち直れない無いぐらいに目減りしました。

今後、業績が回復して復配(配当が復活すること)する可能性も無いとは言い切れないですが、かなりの時間がかかると私は思います。このような大事故は再び発生する可能性はかなり低いですが、配当金狙いの長期保有には思わぬ落とし穴もあるとは覚えておいてください。

以上の「後出しジャンケン」によりやはり株の長期投資は危険であると私は考えています。1992年から2016年のローソク足チャートを見る限りでは1万円を割ったら買い、2万円を超えたら売りが正解でしたね。だけど、これは後出しなのであくまでも結果論です。

少ない予算で投資するにはどんな方法があるの?

長期投資の怖さや配当狙いのリスクは理解できたけど、残念ながら現物株で利益を出す方法は安く買って高く売り差益を取るキャピタルゲインか配当金という2種類しか方法の選択肢はありません。小遣い程度の配当でも2,000万円ぐらいの資金が無いと受取ることはできません。そんな金額の資金を動かせる人なら私のブログなんて読まれてないと思うのですが、みなさんは予算をいくらぐらいで考えてますか?

こうたろう
投資にまわせる予算はいくらぐらいを考えているの?

OLさん
MAXでも100万円ぐらいかな?

こうたろう
信用取引という方法があるよ

OLさん
なにそれ?

信用取引という方法もあります。ここでは詳細な説明は省きますが、保証金と言って現金を証券会社に預ければ預けた額の約3倍の価格まで個別銘柄の取引を行うことができます。つまり100万円を入金した場合は300万円までの取引ができることになります。ということは600万円あれば1,800万円分の仕事をお金がしてくれる可能性はあります。少ない元手で大きなリターンを得る可能性がありますがいかがですか?
また、信用取引は現物と異なり「売り」から入ることもできます。これにどのようなメリットがあるか解説しますと、「空売り(からうり)」という言葉を聞いたことがあると思いますが、相場が下がりそうだと思った時に「売り」から入って下がったところで決済(買戻し)すれば下げた金額だけ利益とすることができます。つまり、下落トレンドでも利益を上げることができる可能性があるので現物株より参加しやすいとも言えます。
ただし、3倍のレバレッジが効いているということは思惑と逆に動いた場合の損失も現物と比較すると3倍となるので注意してください。
OLさん
それなら100万円分の投資をするなら33万円の保証金でいいの?

こうたろう
計算上はそうなるね

OLさん
予算的には魅力的ね!しかも、下げる相場でも利益を出せるっていいわね!100万円預ければ300万円分の取引ができるのか~でも配当狙いじゃ予算が足りないしどんな株を買ったり売ったりすればいいの?

こうたろう
判ってきたね、じゃー今度は銘柄選びについて話すね

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