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第3回 長期投資するぐらいなら普通預金に預けておけ

個別銘柄だと複雑になるので日経平均の価格で考えてみましょう。「おいおい、待てよ!!お前も後出しジャンケンじゃねえかよ!!」と言いたい気持ちは判りますが、ここは解説なので一旦は読み進めてみて下さい。

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バブル時代を知ってますか?

例えばですが、1984年1月9日には終値が初めて1万円を突破して10,053円で引けました。後から考えるといよいよ有名なバブル期に入りました。上り下がりはありますが中期としては上昇傾向で1988年の年末である12月27日には3万円台を場中に突破して30,084円の高値をつけて終値も30,050円と3万円台をキープしました。この時代もどこで買ってどこで売っても利益が出る夢のような状況でした。そして翌年の1989年12月29日の大納会(その年の最終取引日)では場中では史上最高値38,957円まで上昇し、38,915円で引けました。
当時は誰もが来年は「40,000円を突破して44,000円前後まで上昇する」と本気で考えていたんですよ。
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年が明けて1990年1月4日の大発会(その年の最初の取引日)は38,921円で始まり最高値は38,950円と高値更新できずご祝儀も無く38,712円で引けました。そして38,000円台が場中で見れたのは1月12日が最後となります。
早くも3月22日には3万円を割り込みました。6月8日には33,344円までは戻りましたが、8月に入ると再び3万円を割り込んで10月1日には2万円を割りました。いわゆるバブルがはじけました。その後は13,000円から21,000円の間を上下する相場となってましたが、2001年「9.11.」のテロで翌日の日経平均は1日で約700円下げてあっさり10,000円を割りました。
6年かけて2007年2月26日には18,300円まで戻しましたが2008年10月28日は6,994円と1980年頃の株価まで下落。2013年には日銀バズーカが発射されてアベノミクスという官製相場がスタートして今に至ってます。2015年6月24日に20,952円まで場中で上げましたが2016年は再び2万円台を見ることなく終わりました。今年2017年は6月に入り6月2日に20,239円まで上昇した時があります。はたして21,000円の鬼門を突破して上昇することはできるのでしょうか?

長期投資するぐらいなら普通預金(定期預金)に預けておけ

では、以上のことから考えられることを私なりに以下にまとめてみました。

セーフだった人達はどんな人?

・日経平均10,000円以下で買っていて持ち続けた人
・1983年以前に買ってバブル時代にも売らず持ち続けている人
・2002年~2003年、2008年10月~2012年12月に買って売らずに持ち続けているいる人
このような人たちは利益がでたでしょうが、普通に考えると1983年以前に購入していた人たちは一旦はすでに利益確定の売りをしていると思います。
また政治だけが悪いということでは無いですがいわゆるリーマンショック時代や、民主党政権時代に購入した人たちも損切りしているかアベノミクス初期で一旦利益確定はしていると思います。

アウトだった人達はどんな人?

・日経平均22,000円以上で買った人
1988年~1991年ぐらいですがバブルの上昇期、下降期で22,000円以上で買った人たちってまだその株を持ち続けているのかな?約30年間経ってるけどいまだに含み損を抱えている計算ですよね。
30年って長期なの?中期なの?100万円投資して約30年経っても90万?80万?50万?に減ったのですよ!!長く持てば儲かる?

どうです?長期投資って安全ですか?

何も投資しなかった人達はどうだったのか?

銀行に○○ファンドや×○投資信託に少しお金を回したらどうですか?などと営業されても断り、何も投資せずに普通預金に置いていれば元本の100万円はもちろんそのまま残っていて、それにプラスして利息は安くてもついているので100万円以上になってますよね?!何もしなかった人達も勝ち組ですね。金融のプロと言われる銀行の方々でさえ言っていることはあてになりませんよ!!
プロでも間違えるので私は長期投資をするぐらいなら普通預金がベストと考えています
なぜなら、株だともし30年の間に急にまとまったお金が必要になった場合は損を確定して売却しなければ現金は手に入らないからです。例えば30万円必要だった場合に普通預金であれば手元に70万円が残りますよね。現金では無くて株で持っていた場合に、仮に含み損が30万円だった場合は株を売却して現金が70万円手に入りますが、そこから必要な30万円を払うと40万円しか残らないですよ。投資などしないで普通預金していた人と大きく差がでますよね。

でもマイナス金利って銀行に預けておくと手数料を取られるんでしょ?

ニュースなどで言っていたけど、今後もしマイナス金利政策が進んだら預金は損するのではないか?とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。
高齢者などが「昔は預金で利息が付いたがマイナス金利では利息が無いので生活が苦しくなる」のではないかと騒いだこともあったと思います。銀行に現金を預けると手数料を取られるから家庭用の金庫が売れているというバカげたニュースもありました。気持ちは理解できますがそんな危険な事は止めなさい。せめて銀行の貸金庫に入れておけばいいのに空き巣でも入ったらどうするのだろう?と私は思ってニュースを見ていました。
今のマイナス金利制度とは銀行と日銀との間の話で個人に対しては適用されません。普通預金の金利が0.001%あれば1,000万円を1年間普通預金で寝かしていても利子は僅かですが100円は貰える計算ですね。つまり目減りすることは無いのですよ。NISAを導入したり日銀や政府が一丸となって「マイナス金利だぞ」と言って
国民は株を買わないと(投資しないと)損するようなイメージ戦略を展開しています。
しかし、企業も個人も全く未来に明るいヴィジョンは見えないので一部の人しか投資しないですよね。

狙われるのはいつも何も知らない国民だ

マイナス金利で業績に影響が大きいのは銀行でしょうね。金利が低くても借り手がいないので貸し出すお金(商品)は余っているし(過剰在庫)、低金利では利益も昔のように生み出せない状態です。そこで問題となっていますが個人を狙ってのカードローンに力を入れています。消費者金融業者は年収の1/3までしか貸出できないように法律で「総量規制」が定められていますが銀行業はこの規制は適用されません。高い利益を生むことができるので一生懸命やってますよ。国内139行の2016年度末時点の貸出残高は5兆6024億円で前年度より9.4%増加しています。グレー金利廃止で地道に営業してきた消費者金融から利益(利息)を奪い取っている訳ですよ。ここでは脱線してしまうのでこれ以上の解説は省きますが、「狙われるのはいつも何も知らない国民」だということです。
小金持ち相手には相続対策にいいですよとか、マイナス金利なので預金するよりお金貸すからアパート経営がいいですよとか言ってアパート・ローンも好調で2016年末の段階で国内銀行の貸付残高は22兆1,668億円と前年比4.9%も増加しています。でも良く考えてみて下さいよ。人口が減るのにどんどんアパートを建設しても誰が借りるの?何事も需要と供給のバランスで成り立っていますので冷静に考えてみてください。
政府は統計の数字をいろいろといじってますが、デフレ脱却は出来ていないのが現状ではないでしょうか?つまり物価はほとんど上がってない(変わってない)ので安全を優先するなら普通預金が一番ですよ。最終的に決めるのはあなた自身ですが、くれぐれも銀行の甘い話にはご用心してくださいよ。

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